第4回世界水フォーラムにおける
アジア・太平洋水閣僚会議開会挨拶
2006年3月20日(月)17:00〜18:00


第3回世界水フォーラム運営委員会会長
日本水フォーラム会長
         橋本 龍太郎


この度、第4回世界水フォーラムのアジア・太平洋水閣僚会議において、日本水フォーラムの会長として、この発言の機会を得ましたことは、大変光栄であり、また喜びとするところであります。このアジア・太平洋水閣僚会議にかくも大勢の方々にお集まり頂き、心より御礼を申し上げます。

 

第4回世界水フォーラムに向けたアジア・太平洋地域のコーディネーターとして、日本水フォーラムは、これまで準備活動の調整役を務めて参りました。アジア・太平洋地域を5つのサブ地域に分け、それぞれのサブ地域において議論を重ね、そして、昨年10月に、全てのサブ地域コーディネーターが東京に一堂に会し、議論を更に重ねました。

地理的に広範囲に分布し、かつ、世界人口の6割を有するアジア・太平洋地域は、多様性に富んでおり、水問題と一言に言っても多岐にわたります。しかしながら、こうした活動を通し、アジア・太平洋地域の多様性というものは地域が水問題解決に向けて取り組むための障壁ではなく、むしろ解決を後押しするものであると認識するようになりました。一方で、この地域は多様性には富んでいるものの、地域全体に共通の水問題や、水に関連する課題も多く存在することも明らかになりました。

 

このような共通理解に基づき、この地域は、団結して水問題に取り組むことが重要であるとの共通認識を持つに至りました。皇太子殿下がご挨拶の中でも述べられたとおり、このような流れの中で、アジア・太平洋地域の水問題に取り組むための新しいネットワークとして、「アジア・太平洋水フォーラム」が提案されたことは、私にとっても望外の喜びでした。

本日、「アジア・太平洋水フォーラム」について、更なるご議論を頂ければと思います。宜しくお願い致します。