2006年3月15日17:20〜18:00迄 現地記者との懇談

EFE(アルベルト・カベサ レポーター)、ウニベルサル(カルロス・べナビデスレポーター)

Q.京都で始められた仕事の継続という観点から、この第4回世界水フォーラムに期待するものは?

京都からはじまったものではない。京都は三回目です。(第1回モロッコ・第2回オランダ)ただその上で京都会合から非常に多くの人々が会議に感心を持って参加をしてくれるようになった。そしてその延長線上で、今回も我々は非常に良い会議になるだろうと信じています。例えば、具体的な例を挙げれば、インドで新たに村、農村地帯に90箇所以上の施設で水道が引かれた。そういう報告も出てきた。そして水源を探す為に地元の女性たちが協力し、国際的な金融機関、世銀などがこうした案件に資金を提供してくれるようになった。お蔭様で90以上の水道施設が出来た。
我々は第3回世界水フォーラムに参加したグループにその後の状況を聞きました。その中(インドの事例は)の1つである。また、会議の席上では非常に政府は親切だったが、会議が終わり帰国してみると、水道になかなかお金が回らないという切実な話しも聞いています。京都(第3回世界水フォーラム)でしていただいた沢山の約束の追跡調査をしたものを今回発表させていただく。

Q.一般的に申しまして世界で開催されるサミット・フォーラムは世界のリーダーの多くが話をするだけで具体的な成果が上がらないと一般的に言われているがこのフォーラムは違うのか?

明日、京都で行われた約束がメキシコに来るまでにどの様に果たされたか実例を挙げて報告をします。私はお国が主催するこの会議が成果の無い会議になるとは思っていない。

Q.多くの政治的な経験を持つ元総理は中南米との政治家とも?がりがあるかと思うが、ベェネゼーラ・アルゼンチン等、左翼系の大統領が多くなっている。ペルーにおきましても、まもなく選挙が行われるが、この状況をどの様に見ているか?日本の投資に影響はあるか?

それぞれの国の指導者をそれぞれの国民が選ばれる限り、その国の国民の自由だとまず申し上げたい。そのうえで私はお国との自由貿易協定(EPA包括的経済連携)に夢中だった。丁度日本を発つ前に、新しい数字を聞いたが両方共に30%ぐらいの物が動いているようですね。(EPAに関して)
投資と言う面からのみ議論をするなら、その投資が着実に根づくように、例えばその地域における法制度、治安等こうしたものを投資家は大事に見るでしょう。これだけ発展してくる以前に日本の企業の中にもお国に投資をした会社がある事を思い出してください。

Q.明日、京都から今日までにどの様な約束が果たされたか、もしくは出来なかったか、報告をされるとおっしゃったが、出来るのであれば若干先取りしてお話頂ければ有難い。特にメキシコ政府の行った約束は?

 国対国の約束事ではない。この水フォーラム自身、国が主役ではない。主役はそれぞれの国の人です。その約束は市民レベルが大半です。

Qいずれにせよメキシコの場合はこれまで(第3回水フォーラムから)前進したと考えるか?

私はメキシコの水の状況を十分知っているわけではない。その上でお答えをするならば、お国の政府の方々と色々な形でお目にかかってきた。(京都以前)いままで政府レベルで水のための会議は日墨ともに開かれなかった。ですからお国の市民団体の方々が京都で約束した事も幾つかあったと思う。そしてその全ての世界中のお約束をした事がどうなったか参加者に問い合わせをしたが、一割足らずしか答えは帰ってこなかった。

Q.フジモリ大統領とは共同の形でアクションを取られた事があると認識しているがフジモリ大統領がペルーに政治家としてまた復帰する可能性は?

私の計り知る部分ではない。確かに日本大使公邸のゲリラ占領事件時、この問題を解決する為にフジモリさんには大変苦労をかけた。そして中南米の幾つかの国々から様々な形でのサポートがあり人質たちは無事に解放されました。

Qフジモリ前大統領は政治家としてではなくてもペルーに戻る可能性は?

私に聞くのは無理なこと。ただ、(ペルー大使公邸占拠事件に触れ)人質を救出する為に、ペルーの軍人が2人亡くなった。ペルーの軍人の血と人質になっていた一人の方の血と、我々はそのお陰で人質を助ける事ができた。それを私は忘れる事は出来ない。あの事件の後、私はリマを訪れ、2人の陸軍将校の一人は奥さんとお嬢さん、一人はご両親と婚約者にお目にかかって本当に御礼を申し上げてまいりました。あの方々がフジモリさんを必要であると考えるか、あるいはもうペルーの人々が去った方だと扱うかはペルーの人たちの問題である。

Q.水の供給が足りない地方にとって資金調達、政治的決定、先進国の連携、ローカルアクションの拡大、何が必要か?

資金が必要である事はどんな事業でも変わりはない。その上で、その地域に水源があるかないか?全ての事を優先してまず初めにその水源が見つかるかどうか?私だったら最初にその地域へ問いかけます。そして水に関する設備ほど地元の住民が欲していない場合には長持ちしない設備はない。しかし地元の人々が欲していれば大事に使っていただける事を私は自分の経験で知っている。安全な衛生的な水に対してその使用料金を地域の住民の方々が負担できる計画であれば一番いいですね。費金といっても地域で得られる或いは国際機関から得られる色んな体系があるでしょう。

Q.日本は国連に対して大きな貢献をしてきました。また活躍してきた歴史があります。国連改革に対して日本がリーダーシップをとって事務総長の候補を出すなどはあるのか?緒方さん等

緒方さんをこれ以上、酷使しないでください(笑)。我々は確かに国連の改革を求めている。国連に人材をもっと送り込みたいとも思っている。そして確かに今日まで日本は国連を大事にしてきました。今、段々国連の限界と言うものが見えてきた。今、国連改革をしなければならないときに国連事務総長を出す気はないな〜〜(笑)
この水フォーラムを開くだけでも、国連が関係しなければならない水に関係する機関は23もある。こんなものは無駄ですよね。

記者より 非常に大国であっても国連に力を入れていない国もある。これから先も日本に国連に対しての援助を期待しています。

橋本 水に関する関係機関をせめて半分に減らしましょうよ。そして皆さんと一緒に国連の行政改革が出来るのであれば本当に一緒にやりたい。

Q.日本は国連の行政改革のリーダーシップを握りたいですか?

これは握りたい。

Q.水フォーラムに対して米国が第一級の代表団を送らないのは?

この頃、何処へ行ってもあんまり楽しく迎えられないからじゃない?(笑) お国の隣にあんまりそんなものがいると辛いですねよね。そういう意味でのアメリカがもっと世界の各地の手本になり、それぞれの地域に根付いた国際協力をしてくれれば我々は非常に楽になります。

Q.最後に、日本の企業の方々とも非常に親しい総理にお聞きしたい。メキシコは近々選挙があります。メキシコの優勢な候補者は左翼系の候補者である。その人について日本の企業家のほうでの恐れているような意見が日本側にもございますでしょうか?

そういう意見を聞いた事はない。というよりメキシコは誰が投資を優遇してくれる等の情報がすくない国です。その上で今経済的に大きな前進を取りつつある日本とメキシコ。(この前進を)維持していただく事を願っています。 

Q.日本では水道の水を飲む事ができるかと思うが、メキシコの水道の水を飲んでいただけたでしょうか?

私はむしろテキーラのほうがいいですね(笑)

Q.日本では水道の水を飲まないのか?

日本では当然飲んで人体に影響のある水を給水してはいない。その上で水質は悪くなってきている。水道の供給量に対して人口が増えすぎた。その為に従来であれば使われなかったものまで浄水して使っていますから、少なくともウイスキーに使うには美味しくないな〜〜(笑)