「エリツィン前大統領との再会」
2000年4月24日

  突然のエリツインさんのご招待を受け、21日成田を出発、22日御昼ご飯をエリツインさんにご馳走になってきました。  

  エリツインさんが大統領を辞任して初めての外国からの御客と言うことで、光栄な事と喜んで妻と共にご招待に応じた次第です。  

  ザビードバという所にある大統領専用の別荘は、初代大統領としての権利でエリツインさんが引き続き使用しており、現在、ごく近くにプーチン大統領の為の別荘も建設中です 。広大な敷地の中には河や湖もあり、白樺と樅の混在する林の中にあります。  

  4時間近くの会談は食事をはさみ、ともに散歩をしたり、魚釣りをしたりというゆったりとした中で行われました。  

  何故プーチンさんを後継者に?という質問に対しては、7年前に目を付けた、真面目な仕事振りと誠実な性格に着目し、最高のタイミングでバトンを渡す事が出来たと思う。日露関係の諸問題については自分からキチンと引き継いでいる、との回答でした。  

  「森総理は私と同い年、明朗なスポーツマンで私の良き友人。貴方からプーチンさんに 森と真剣に話し合えと助言してほしい」と頼んだのに対しては、「分った、月曜日、彼と会談する事になっているので、その時必ず自分からもキチンと話そう。」と言ってくれました。  

  辞任後、エリツインさんから口を出してはいないとの事ですが、プーチンさんから意見を求める事は多いようです。そのアドヴァイスはきっとプーチンさんにも影響を与えると私は信じております。  

  エリツイン家のほうはナイナ夫人と令嬢のタチアナさん、大統領府のシェフチェンコ儀典長だけ、我が方は妻と私の二人だけ、心温まる歓迎に幸せな思いで帰国しました。  

  「日本にいらっしゃい。皆歓迎します。」と御誘いした所、「秋に行こうか」との答えをいただき、如何歓迎しようかと今から色々考えております。