「衆議院フランス国政経事情等調査団」
団長としてフランスへ

平成15年6月22日〜26日
 先日、突然フランスのシラク大統領から在東京フランス大使館を通じて、6月23日のお昼ご飯を二人で食べないか?というお誘いがあり、それにあわせて日仏賢人会議、日仏議員連盟も開こうと考え、国会のお許しを得て23日から25日まで,限られた時間の中でしたがフランスを訪問して来ました。
 その旅行の概要は衆議院議長に提出した報告を見ていただきたいと思います。(下記参照) シラク大統領も大変元気で、久し振りにお目にかかった私を、本当に喜んで迎えていただきました。


エリゼ宮にてシラク大統領と
上院、国民議会の議員の皆さんとの交流、超党派の交流、本当にフランスをはじめ、各国との対話を増やさなければならないと真剣に思います。


フランス上院内
上院、国民議会の議員の皆さんとの交流、超党派の交流、本当にフランスをはじめ、各国との対話を増やさなければならないと真剣に思います。
今年のパリは例年に比べて気温が高く、道行く人々も既に夏、このままでは夏場の水が心配、などの声も聞かれました。
日本で報道を見ている限り、イラク戦争の一連のプロセスの進行中、フランスは国際社会から孤立したのではないのか?そんな感じを受けましたが、イラク問題を巡る議論の中で発生した厳しい国際関係について、感情論を避けて現状から出発しながらも、力の一極集中を避けたいフランスの立場について理解を求めたいというのが与野党を通じた共通の心情のように感じました。シラク大統領も北朝鮮の問題を論じる際に、「東ドイツが崩壊した時を思い出してもらえば、最後までプレッシャーだけで追い込めたではないか」と国際協調の努力を捨てないよう私に繰り返し語りかけていました。
現在、フランスの議会、上院も国民議会も社会保障、つまり年金、医療保障などの議論が非常に盛んです。私たちも国民議会の皆さんとの議論の中、相当部分を社会保障に費やしました。
日本の出生率の話をしたとき、フランス側のある議員が「フランスも出生率は低かったけれど、移民がそこを埋めてくれた。人種的に、現在でも移民の子孫の出生率が高く、それがフランスの出生率を押し上げている」と語った事が印象的でした。
彼らの関心の一つは日本が少子高齢社会に向けて移民政策をどうするのか?というところにも向いているようです。
フランス中央銀行総裁のトリシェさんは随分長い友人です。多分近くヨーロッパ中央銀行の総裁に転出する予定。彼がヨーロッパ中央銀行総裁に就任すると彼はおそらくユーロの世界にいろいろ変化の生じようとしているものをきっと上手く処理していただけると信じています。

橋本 龍太郎

(左)・(右上) トリシェ・フランス中央銀行総裁との久し振りの再会
(右下) 懇談風景
「衆議院フランス国政経事情等調査団報告」
自由民主党   橋本 龍太郎
6月23日
04:15 パリ・シャルルドゴール空港着。ムーリスホテル、チェックイン。
13:15 シラク大統領主催昼食会  14:30まで。エリゼー宮にて
19:30 グルドモンターニュウ大統領顧問(前駐日大使) 大使公邸にて。
6月24日
10:00 ヴァラード上院日仏議連会長と懇談  (院内にて)
11:00 IFRIモンブリアル所長との会談
IFRI(フランス国際関係研究所)事務所にて
12:15 ジュペ元首相との会談 UMP(国民運動連合本部)事務所にて
13:30 パストゥール研究所理事長主催昼食会、引き続き研究所視察 ルヴィロワ理事長、ビュジョン・ド・レスタン元駐米フランス大使、マルシャン次長
15:30 国民議会傍聴
14:20 フランス中央銀行 トリシェ総裁と会談
18:00 国民議会仏日友好議連との会合  (院内にて)
20:00 仏日友好議連主催夕食会  (院内図書館にて)
6月25日
11:45 バラデュール国民議会外交委員長(元首相)との会談
(国民議会にて)
12:45 平林大使主催昼食会
  松浦ユネスコ事務局長、佐藤ユネスコ代表部大使、登OECD代表部大使、中井JETROパリ事務所長等が同席
上記日程を終了後帰国。
同行:海江田議員、柿沢議員、高野議員(参議院議員)現地集合。
    外務省欧州局引原西欧1課長
報告事項
1: シラク大統領、総理親書を手渡し、エヴィアン・サミットの議長ぶりに敬意を表する。特に本年3月、京都、大阪、滋賀において開催した世界水フォーラムの成果を受け、今次サミットにおいても水問題にしばしば言及されるなど、また、北朝鮮問題の論議に際し、核問題のみに関心の集まりやすい首脳会合において、小泉総理が強調された拉致問題についても真剣に支援をいただいた事に対し感謝の意を表明した。ただし、大統領を除く政治家一般については北朝鮮問題の深刻さについての関心が大きいとは感じられない。


エリゼ宮にてシラク大統領と
2: イラク問題を巡る議論の中で発生した国際関係について、感情論を避けて現状から出発しながらも、力の一極集中を避けたいフランスの立場に理解を求めたいというのは与野党を通じて共通する心情のように感じる。
3: 今回、日仏賢人会議の日本側座長を中曽根元総理から私が引き継ぎ、フランス側もレイモン・バール元総理からジュペ元総理に座長が交代した事もあり、今後の日仏賢人会議の方向についてもジュペ元総理と私の間で議論し、若い世代の交流を促進する方向で一致した。


(右)ジュッペ元首相(現ボルドー市長・日仏対話フォーラムフランス側座長)
(左)カンタン国民議会仏日友好連盟会長
4: 国民議会、上院双方の議員連盟との対話で痛感した事は、私たち一行を本当に喜んで迎えてくれる雰囲気の中で、真剣な議論を求める姿、地域レベルでの日本との交流を希求する声であり、議員外交の責任の大きさを感じさせられる今回のフランス国民議会訪問であった。

(左)国民議会仏日議員連盟との会談
(右)日仏友好議員連盟との会合

(左)モンブリアル国際関係研究所所長との会談
(右)パスツール研究所視察風景